転職は年齢が増えていくとだんだんと厳しくなります。
採用されるかどうかも厳しくなりますが、雇用の条件も厳しくなります。
転職によって、年収が上がる人も事実いますが、一般的には30代で30%、40代40%、50%では50%の人が前職よりも年収条件は下がっています。(参照:リクルートデータ)
20代でも約2割の方が下がっていますし、下がり幅は5%〜30%以上です。
年齢によって転職は厳しく|若すぎ早すぎの転職にはメリットがない
転職すると、年収は上がる人と下がる人、そして変わらない人がいます。
ただし、年齢の上昇に比例して、下がる人の割合が増えています。30代の前半までは、転職後の年収が上がる人の割合は40%程いますが、30代の後半からは上がる人の割合はグッと現象し、下がる人が増加します。
ですので、40代50代と年齢が増えた時点での転職は、さまざまな条件が揃わないと採用自体も難しくなっていきますし、採用されても年収は、下がる可能性が大きくなります。
ただ、20代30代の転職は何度でもすべきかと言いますと、それは必ずしもそうとはいえないのです。
例えば入社2年目で退職の判断をするのは、100%NGではありません。しかし、新卒2年目であれば、キャリアとしてはほとんど評価することはできません。万が一、次の転職でも繰り返すようであれば、20代にしてどこの会社も雇用しなくなる可能性があります。
1〜2年ごとに、転職を繰り返していると、企業からジョブホッパーとして見られてしまいます。つまり採用しても、すぐ辞める人とみられると、どこの会社も関心を持ってくれなくなります。
2年目の転職はあり得ることですが、次は多少のことがあってもやめない、と決めて退職しないと、後日後悔することになってしまいます。
新卒3年未満の転職者を、第二新卒と言います。呼び名は、少し変わりますが、実態は前述の2年目転職とあまり変わりません。
転職自体は、否定されるものではありません。筆者も含めたくさんの方が経験しています。
ただし、2年目転職の方も第2新卒の方も、その後短い期間で退職を繰り返す傾向があります。
30代の転職は他の年代と比べると、比較的スムーズに採用されると思いますし、試用期間内の勤務態度や成績が評価されれば早いうちに(例えば試用期間から本採用となるタイミングで)ある程度の年収基準にもなるものと思われます。
ただ、職種によっては、困難ものもあります。例えば事務職です。いわゆる従来型の一般事務は、世の中のAI化とともに、多くの企業が外注化へと変更をしています。ですので、募集人員を減らしています。
一般事務や経理事務に絞った転職活動は相当に厳しいです。さらに、給料水準が上がる可能性も厳しいでしょう。
採用する側からしますと、事務系の仕事では、営業サポートをする営業事務や、自社のホームページの作成更新などができるIT系の事務職であれば、雇用のニーズがあると思います。
2020年のコロナ、そしてテレワークによって、40代50代の中間管理職は大変なことになってしまいました。従来の業務内容では、中間管理職の存在理由(能力)がないことが露見してしまった40代50代がたくさんいます。テレワークの流れにもついていくのが大変です。
これから名前だけの部長課長が淘汰されます。社会人になってから勉強をしてこなかったツケを払うことになってしまいました。
転職活動をすることになり、自分に何ができるのか、明確なものがないなら、今からでも圧倒的に読書を重ねて勉強をしないと、50代の採用は厳しいです。
転職あるあるに、50代男性の転職者に、採用担当が「あなたの強みは何ですか?どんな能力を持って会社に貢献できると考えていますか?」と質問したときに、「自分には◯◯部長の仕事ができます」といった話が都市伝説のようにありますが、これは実話です。
そうではなく、たとえば「過去の経験を活かして、チームの問題を発見し、対策を打つことで、半年後の売り上げを10〜15%増やすことができます」と言えるかどうかです。できないときには、退職もあり得るという強い気持ちと覚悟を示す必要もあるかもしれません。