就職や転職での面接の場面。志望動機をどのように伝えるのか。
一応、履歴書にも書いているし、同じ内容でいいのか、長さは何分くらいがいいのか、考え始めると悩ましいと思います。面倒とも感じるかもしれません。
しかし、採用か不採用かは、7割がた、この場面で決まるとしたらどうでしょうか。
少なくとも、筆者が面接官を行なっていたときは、この場面の印象で決めていたことが多いです。面接官の立場から、紹介させていただきます。
面接での志望動機は何分の長さで話すのがいいのか準備しておく
面接の場面を経験したことがあれば、気づいていると思いますが、面接の場面では履歴書に書いてあることも質問をされることがあります。
筆者も若い頃には、面接を受ける側の経験があります。
その頃は、「なんで履歴書に書いてあるのに、質問されるのだろう」くらいに感じていました。しかし、自分が面接官の立場になると、その質問をします。
「志望動機を教えてください。」と言っています。
履歴書に書いてるのに志望動機を聞かれる理由
面接の場面で、履歴書に書いてあることを質問される理由は、どんな話し方をするのかを聞くためにあります。
例えば、志望動機であれば、入社について、どのくらい強い気持ちでいるのかを聞きたいからです。
履歴書を見ただけでは、どの人が、入社してから頑張って働いてくれる人なのなのかを、見極めることはできません。
面接場面での会話は、半分以上が、そういう部分を観察されているのだということです。ですから、志望動機の話し方に、熱意が感じられるか、などが重要なのです。
とはいいましても、気持ちを伝えたくて、10分も話しているようでは、流石に長すぎます。
面接での志望動機は何分で話すのがいいのか
志望動機を答えるときに、熱意も伝えられて、面接官の集中が切れないくらいの長さは、1〜2分です。
3分以上になると、カップ麺が出来上がるのを待つくらいの時間であり、ちょっと長すぎる感じがあります。かといいましても、あまりにも短くしすぎるのは、思いが少ない印象があります。
他にいい会社があるのかな、という印象になることもあります。
実際には、第2希望か第3希望であったとしても、面接の場面においては、「御社に入社できることが自分にとって最善なのです」というスタンスを崩してはいけません。
「以心伝心」という言葉があります。実は「御社は第2希望で、すでに第1希望で決まりそうなんだ」という状況にあったとしても、面接の場では「御社が1番」という思いからズレると、言葉の端々の話し方や表現に、現れます。
ですから、「入社意欲が低い人」として、面接官に伝わります。
以下のことに、注意して志望動機を話してください。
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面接の志望動機は、長い方がいいということでもないが、短くしすぎると、入社意欲が低いと思われる。
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面接の志望動機は、1分から2分で、伝えられるように、準備しておく。
一般的な人の話すスピードは、1分間で300〜400字とされています。ですので、600〜700字くらいの内容を前日までに準備しておくのです。
また、練習はした方がいいですが、暗記をするスタイルだと、何かの弾みで、一瞬にして白紙になってしまうケースがあります。伝えたい内容の骨子だけを覚えておいて、細かな部分は、その日の流れで話すのが良いです。
面接での志望動機は履歴書と同じで良いのか・違っても良いのか
履歴書の志望動機を書くスペースを確認すれば、わかる通り、履歴書のスペースは非常に小さいです。細かな文字で、たくさん書いてる人もいますが、多くの人がほんの数行です。
しかも、実は、多くの方が何かの見本を見て書いたかのように、同じようなことを書いてる人がいます。実は、書類選考で落ちる人は、そういう人です。
もちろん、真面目に書いてるとは思いますが、綺麗事を手本通りに書いてるのでは、意味がありません。もし書類選考で落ちることが多いのであれば、それも原因の一つになっているはずです。
履歴書の志望動機の欄には熱い想いは書き切れないはず
履歴書に2〜3行で書いた志望動機には、入社への強い意欲は、書き切れていないはずです。もし本当に、その会社に入社したいと考えているのなら、多少オーバーな表現になったとしても、思いを明確に伝えることです。
履歴書に書いた内容と同じであっても問題はありません。思いが乗れば文字数は増えるはずです。多少のことは、履歴書に書いたことと違っても問題はありません。
ただし、まるで違う内容になってしまうのは、逆効果です。ですから、履歴書の志望動機になんと書いたのかは、覚えておくべきでしょう。
志望動機はキレイごとでなくても良い
働いて収入を得るということは、綺麗事ではありません。お金を得られるのかどうかは、重要なことです。ですから、もし「同業他社と比べて、給料条件が良かったからです」は、言えない志望動機ではありません。会社の事業内容や自分が担当する可能性がある仕事内容への思いと合わせて話せば良いことです。
言ってはいけない志望動機は、「どこの会社でもいいから、入社したい」です。もしかすると、様々な状況から、それは本音の方もいるかもしれませんが、面接官が思う印象は次の通りです。
「この人は、どこでもいいから就職したいだけ。当社でなくともいい人。」です。面接官は、当社に入社したい思いを持つ方を採用したいと思っています。とにかく就職したいだけの人は、採用されません。
面接時の志望動機の話し方のコツ
前述しましたように、面接の場で志望動機を話すことはとても重要であり、面接官の裁量にもよりますが、応募者が採用かどうかは志望動機の話し方で7割決まります。
8割という面接官もいるかもしれません。
面接官は社内の責任者であることが多いです。つまり入社すれば、会社の同僚であり上司になる可能性があるのです。
面接官は、一緒に働いていくパートナーとなる人を志望動機の話し方を聞いて、選んでいくことになります。応募者は、面接する側の気持ちを知ることはほとんどないと思いますが、これが実態です。
ですから、面接での話し方には充分注意をした方が良いです。同僚・部下となった時の気持ちのいい話し方になっているかどうか、自分で分かりにくければ、録音して聞いてみるとか、誰かに聞いてもらうなどの練習はしておいた方がいいです。それが、採用へのコツです。
最後に一つ、注意することをお伝えします。志望動機に、「御社の社風に魅力を感じて」のように、「社風」という言葉を使った志望動機を話す方がいます。履歴書ではかなりの方がそういう書き方をします。
しかし、これは実は相手に違和感を感じさせます。社風とは、企業の内部にある、経営者や社員の言動が発している文化や価値観のことです。
ホームページなどでも表現が難しいことであり、志望動機に使う表現としては、やめておくべきです。面接官によっては、「それはどんな社風ですか」と聞いてきて、応募者は墓穴を掘る可能性があります。
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