以前の営業と現代の営業の最も大きな違いは、顧客とのコミュニケーションが、「メール主体」になった事です。
営業が顧客と、電話でコミュニケーションを取ることは、今でも大事なことです。
しかし、今の時代の顧客は、知らない番号の電話には、出なくなっています。
電話の繋がる率が、とても低くなっています。
中には、着信しても、知っている番号であってもれ、電話に出ないというケースもあります。
あるいは、電話に出ないで、着信の後、LINEで「何か用事?」と返信するケースもあります。
現在に活動する営業は、このような環境の中で、メールによって、アポを取り、交渉をす進めたり、契約締結等の後には、お礼のメールで気持ちを伝えることが必須になってきています。
営業は、メールで顧客とコミュニケーションを取ることスキルを身に付けないと、売上成績をアップさせていくことは、困難な時代になってきました。
この記事では、営業のメールにスポットを当てて解説しています。
営業メールでアポとお礼|コツ
お伝えすることは、メールのマナーではありません。
営業がアポ取り・成績アップ・売上アップを目指すために、メールを書くことに特化しています。
営業メールでアポとお礼|顧客の気持ちに合わせるのがコツ
営業がメールを書くことで、望んでいることは、次の2点です。
1)商談のアポが取れること
2)競合があるなら、当社を選んでもらえること
では、顧客が営業に望んでいることは何か。
それは次の通りです。
1)しつこくされないこと
2)自分が知らないことをおしえてくれること
3)誠実で、小まめで、熱意があること
両方の立場で、望んでいることには、違いがあります。
営業は、顧客が望んでいることのあとのステップのあとに、
営業の望んでいる方向へと進むことを理解しないといけません。
営業メールに限らないが、「売り込み一辺倒」のアプローチだと顧客に感じられてしまうと、
その先のステップへと進んでいけません。
営業メールを書くことで、顧客にとって、「誠意があり、小まめで、熱意がある。
そして知らないことを教えてくれる存在」と思ってもらえる事が重要な秘訣になります。
営業メールでアポとお礼|しつこいと熱意の違い
顧客は、営業に「誠意があり、小まめで、熱意があること」を望んでいます。
そして「しつこくされること」を嫌がります。
では、営業から届くメールの数が多い場合、
顧客は、どちらに感じているのか、重要ですね。
あなたが書いている営業メールは、しつこいと思われているのか、
小まめで熱意があると思われているのか、です。
その違いは、営業メールに書かれている内容に違いがあります。
シツコイと思われるのは、メールの度に、同じような内容の繰り返しで、
自社の商品・サービスの内容について、
あるいは、
いついつ会えないかというアポ取りのことばかりを書いたりなど、
メールで顧客に決断させようとばかりしていているからです。
小まめで熱意を感じるメールも、実は回数(頻度)は多いです。
最低でも、毎月1〜2回は送られてくる(顧客からの返信が無くても)のです。
表面的には、シツコイ営業メールと変わりません。
では、小まめで熱意を感じるメールには、何が書いてあるのかというと、
営業的なことは書かれていません。
あえて書かないのです。
面談後のお礼、電話が通話ができた時のお礼、などです。
もちろん、最後のクロージングに近い段階であれば、
お礼だけではなく、次のアポ取りのことが書かれているのは
自然です。
クロージング以外の段階では、御用聞きみたいな内容で良いのです。
メールを好感度を上げるツールとして使うために、重要なことは、
「頻度」です。
当たり障りのない内容でも、回数が多くなり、知識や情報を与えるだけのメール、
お礼を伝えるだけのメールに徹底することです。
あまりにもビジネスに無関係なことでも、おかしく思われますので、
業界のこと地域のことなど、
何か関連性の多少ある知識や情報を個人的なメールマガジンのようにして、送るのです。
この営業メールが、あなたの人柄を顧客の中に、育てていきます。
顧客の中に、「進めるとき」が来たときに、あなたは顧客から「指名」を受けます。
営業メールでアポを取るコツ
営業メールでアポを取る書き方について、解説します。
商談レベルの違いによって、アポを取る書き方にも違いはあります。
ただ、言葉の選び方としては、口頭で口する、つまり電話で話す話し方とほぼ同じと感得て良いです。
ヒントには、心理学の応用があります。
人間は、オープンクエスチョンに対して答える事に、ストレスを感じます。
例えば、アポ取りのケースで
「お伺いする場合、何時ごろが良いですか?」では
ほとんど、否定的な回答しかもらえません。
メールの場合だと、返信すらない可能性があります。
反対に、選択肢を示して、答えを得る、クローズドクエスチョンの場合、
人間は、答えやすくなります。
上記例と同じように、アポ取りと考える場合、
例えば「1日の午後と2日の午後では、どちらが都合が良いでしょうか」と
質問する場合、この両日が都合悪い場合、
「1日と2日は都合が悪いですが、3日でしたら、大丈夫」と
アポの予定を答えてくれる可能性が増えます。
営業はメールでお礼を伝える|ハガキも併用すると最高
営業商談のステップで、何かのアクションのたびに、お礼のメールを送る事で、
営業は、自分という存在の好感度を高めることができます。
訪問した後、面談した後、電話で通話した後などの節目で、
メールを送って、お礼を伝える事で、自分に対する好感度を自己演出することが
できます。
仮にアポが取れた直後は、書きやすいと思いますが、
アポが取れなくとも、電話連絡が
「今忙しい。後にして。」と半ば断り電話の様子であったとしても
「お忙しい中、電話にご対応くださいまして、ありがとうございます。」と
メールを書いてください。
この好感度アップ狙いのメールをさらに強力化するのは、ハガキです。
現在は、SNSを含めて、メッセージを伝えるアプリケーションがたくさんあります。
ただ、毎日欠かさずに、メール・メッセージを確認している人は、あまりいません。
ですので、メールを毎日チェックする習慣はないことを考えると、
ハガキでメールをお送りましました、と書いて知らせるスタイルをとりますと
メールの効果は最強になります。
営業メールでアポとお礼|売り込みはしない
商品の売り込みやアポ取りに関するメールは、
何度も出さないことです。
何度も出して良いのは、クロージングをしない、
売り込みをしないメールです。
知識や情報を伝えるだけのメールです。
何かのたびに、お礼を伝えるだけのメールです。
営業メールでアポとお礼|売り込みを匂わせる言葉は使わないこと
そういうメールの最後の締めの文章には、ぜひ注意してください。
知識情報やお礼を伝えるだけのメールでも
最後に一文に
「ご検討ください」的な言葉を加えると、
一瞬にして、売り込みメールに変化してしまいます。
売り込みメールが続くと、メールを開かず、
タイトルだけで削除されていしまうように、なってしまいます。
ですので、既に営業では、メールを書く力が重要になっており、
今後、メールの文章力の無い営業は、今後の仕事は相当に難しいです。
何故かといえば、文章力の無い営業は、すぐに売り込みをするからです。
そして、売り込みメールがシツコイと断られる、悪循環の中で、成績が低迷することは
明白だからです。
すでに、メールを書いても、全然ダメと言っている人は、
文章力と構成力に問題がある可能性が「大」です。
あるいは、本人に自覚がなくとも、お礼だけの内容にすべきメールの文面に
「早めに決断される方がいいです」的な内容を書いている可能性が大です。
営業メール|文章力をつける
営業メールには、知識や情報を書くのが良いと伝えました。
他に書いていいのは、お礼ぐらいです。
「本日は、*********してくださいまして、ありがとうございます」
というメールです。
商品の決断を迫るのではなくても、次のアポを迫ってばかりのメールもまた嫌われます。
しかし、メールには「頻度」が重要という側面もあります。
ですので、メールを書き続けるためには、
知識や情報を、伝え続ける、文章力が必要になります。
よくいるメールを書かない営業マンには、
「自分には、文章力がないものですから」という言葉を口にする人がいます。
もしも、それが本音であるなら、
今後の時代の営業としてはかなり厳しいかもしれません。
冒頭にも記しましたように
電話は出ない人が多くなっています。
スマホの使用は、通話ではなく、メールが主体になっています。
つまり「声の言葉」ではなく、
「文字による言葉のコミュニケーション」が営業マンの必須要件になっているのです。
そういう状況の中で、メールで商品等の説明をする場面があるかもしれません。
専門用語をなくした、わかりやすい表現の説明にも、文章力が必要になります。
「自分には文章力がない」という言葉が、
「自分には、顧客とのコミュニケーションができない」という言葉の意味に
近づいていると考えられます。
では、文章力を身につけるのは、どうすればいいのでしょうか。
これは、良い文章を読み慣れることでしか、自分のものになる方法はありません。
簡単に言えば、本を読むということです。
今、そういう習慣がないのでしたら、早く本を読むようにしてください。
アスリートが、良いフォームのビデオを、
何度も何度も見て学ぶトレーニングに近いです。
良い文章にたくさん触れると、良い文章の形・表現を覚えます。
しつこく感じさせないアポを取るメール文も書けるようになると思います。
営業メール|本を読むことが大事
先ずは、手本となる文章を読むことです。
最近は、気軽に聞けるオーディオブックがあります。
しかし、オーディオブックは、文章力を付けるという課題に対しては、おすすめしません。
文章力を身に付けるには、「文字」を読まないといけません。
ビジネス書や自己啓発本の本がおすすめだと考えていますが、
他の色々なジャンル、自分が好きなジャンルの本でも構いません。
とにかく、文字・文章をたくさん読むことです。
文字を読むことを継続していると、
自分から発する文章も言葉づかいや文章の構成も、肌感覚として身についてきます。
営業メール|変な日本語を使わない
もちろん、「書き方スクール」などで、勉強する方が、進化は早いと思います。
時間が取れない営業マンは、スクールを先送りしてしまいます。
ですから、今からすぐに始められることが良いのです。
興味のあるジャンルで良いと思います。
たくさんの文章に触れることです。
営業メールは構成から書く
メールや文書を書き慣れていないと、どういう順番で書いていいのかがわからないという人がいます。
それなら、メールを書くときは、構成から書いていくことです。
つまり全体の文章の流れを、最初に決めることです
どの部分に、アポのことを書くのか、
どの辺に、お礼言葉を何行入れるとか、などです。
白紙から書き始めると、慣れてない人はなかなか大変。
何を書く、どういう順番で書く、などの外枠を決めるのです。
例えば、
まず挨拶があり、
次に本日のメールの主題(目的)があり、
その次に背景とか原因等があり、
その他の情報、および当社あるいは自分自身の売り込みは最後のほうに少しだけする、
そんな流れの大枠ををまず最初に決めることです。
アポやお礼の文章を、どの辺に入れかなどです。
そして次に、大枠のそれぞれの中で、細かくする部分があるのなら、何を書くのかを、先に決めておくのです。
そして、いよいよ、その項目ごとに沿って書いていくのです。
まとめ
売上アップするための営業メールの書き方は、以下の通りです。
・顧客の気持ちに合わせて、書く事。
・商品やサービスの内容を書かない。
・文章力を身に付ける
・メールは、まず外枠=流れを決めてから、書く
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