筆者の40年間の営業経験から伝えます。
営業マンがつらいのは売れないからです。
「人間関係が・・・」「上司が・・・」など、それらの言葉は嘘とは言えませんが、本質ではありません。
営業が辛いのは、営業として実績が上がらないからです。
では、何故売れないのか。
それは、売れるためのことをしないからからです。
結局は、やるべきことをやっていないから、売れない状態から脱出できないのです。
筆者が過去40年間に見て来た「売れない営業マンの共通点」を紹介します。
営業が辛いのは売れないから|売れない原因は何?
売れない営業に共通する「売れない理由」は2つあります。
- 最も大きい原因は、未来の実績に繋がる仕事をせずに、すでに終わった仕事の残務に引きづられ、未来の実績につながる時間までを使い込み、そのまま放置しているからです。
- やると決めたはずの行動計画を、完遂しない。途中で手抜きが始まる。決めたことを最後まで実行しない。
もし、あなたが辛いと感じてる営業なのだとしたら、辛い原因・売れない原因は、上記の2つにあります。
営業は科学・辛いものじゃないはず
営業が、運やツキで出来ているのなら、それはある意味辛いことです。
どんなに注意しても、努力しても、成果が生まれるのは、時の運だからということになってしまいます。これは、辛いです。
しかし、現実は「ついてない」「運が悪い」ので、売れないのではありません。
やるべき事をきちんとやっていないから、売れないという結果になっているだけなんです。
原因と結果という、とてもシンプル法則の上に成り立っています。
やるべきこととは、未来の成果につながる顧客との関係性におけるなにかの行動です。
棚ぼたに見えるチャンスを掴んだ同僚を見て、「あいつはついてる」とかんがえたことがあるはずです。筆者にも若い時代にありました。
しかし、実態は、その人はあなたの知らない努力をしているだけです。
やっていないこと、行動していないことは、絶対に起こりません。
起きたことは、全て、何かが関連して起きているのです。
新人であろうとベテランであろうとやるべきことは同じ
営業で辛い思いをしていない人は、売れるための仕組みや、売れるための時間の使い方を構築して、それを実行することを自分に課している人です。
売れない営業は、今やるべきではないことに時間を使い、今やるべきことに時間を取って実行していない、ということです。
新人でもベテランでも同じです。
やるべきことは、何らかの形で顧客と接することです。
それは必ずしも、実際の対面でなくとも、メールでも手紙でも方法は様々です。
たとえば、契約が終わった顧客へのフォローは、やるべきことです。それは、そのフォローがきっかけとなって、未来の見込み客を紹介してくれることは、長く続けていくとよくあることだからです。
必ずしも、検討客や検討にも至っていない顧客に、ただ営業電話をすることは、やるべきこととは言えません。
顧客からの目線を想定して行動することがやるべきこと
営業はつらい、ということをなくするには、未来に繋がる仕事を、毎日必ず1〜2時間することです。
普通の多くの営業マンは、やらないです。
その結果、「先月は良かったが、今月はツキがない」などというわけです。
それはツキがないのではなく、今月の成果につながる行動を、先月と先々月の間にやってこなかったからなのです。
営業として楽なサイクルにハマると、毎日ただアポをこなし、当然成績が上がります。そして、必ず、1時間か2時間、未来につながるメールを書いたり、電話をしたり、手紙を書く時間にあてています。
その行動をコツコツと繰り返し行動しています。ただし、このアプローチでは、積極的な営業ワードは使いません。
そして次の日は、またしても顧客から入ってくる電話やメールに対応し、アポイントを決めていく、そして別のアポの顧客へあいにく。
こんなスタイルを続けていると、成績もアポも途切れなくなります。
営業はつらいなどと思っていたことを忘れることでしょう。
営業が辛いと思っている人ほど売り込みをしている
営業はつらい、売れないと思っている人ほど、売り込みをします。といいますか、売り込みしかしないです。そのうち、顧客もあなたのかを見るのがつらい気持ちになってきます。
心のなかでは、「また来た」などと思っているかもしれません。
それは、売り込みトークしかしないからです。
時々、勘違いして、営業電話をたくさんかければいいのか、と考え、猛烈なスピードで、「買いませんか?決めてください!そうですか、まだ買いませんか?またよろしくおねがいします。」と電話をして、自分は毎日数100件電話してます、という営業がいます。
こういう人を見ていると、こちらがつらい気持ちになってきます。おまけに、こういう人は、メールや手紙・はがきにも全部同じように、書いているのです。
本当につらい気持ちになります。
未来の実績につながる顧客との関係性とは、頼ってもらえる自分をコミュニケーションの中で、相手に植え付けたくて行う行動です。
営業が辛いと言う前に、やると決めた計画をゴールまで完了しましょう。
実績を上げるために、個人目標・チーム目標・会社の目標、そして対する行動計画があるはずです。
営業に限りませんが、契約・目標というものは、計画を予定通りに実行した結果を想定していたベンチマークや目標と比べて、何が良くて、何が悪かったのか、検証して改善していくものです。
そういう思考がない仕事のやり方は、ただ無計画に時間を使っているだけです。
営業の実績など、生まれるはずもありません。
なんとか一つか2つの成果を上げたとしても、もう継続できません。
計画を作り、実行して検証することは、営業マンとして売上を作る中で、相当に重要なことのはずです。
また、ベテランになってから売れない営業になっている人は、僅かな自分の過去の成功体験を持っている人が多いです。同じ成功体験が何度も通用するほど、世の中は甘く出来ていません。
それなら苦労もしません。辛いと思う営業マンは、世の中にいなくなるはずです。
営業が売れない辛い|過去の成功法則はもはや使えない
営業は、自分の小さな過去の成功体験を、なかなか捨てられません。
特に売れない営業は、しがみつき、変化を嫌います。
だから、1〜2年前にうまくい行った思考や方法にしがみついています。
それは、日常の基本的な営業活動においてもそうです。
営業が売れない場合の理由は、変化のない日頃の営業活動を、続けていることにあります。
つまり、改善をすることをしないから、売れないのです。
改善は、ユーザー目線を忘れないことです。
営業が辛い売れない|うまくいってるときも改善する
たまたま成果が重なると、未来へつながる行動に手を抜いてしまう人は、たくさんいます。
その結果、予定どおり、その人には、スランプがやってきます。でもそれは、スランプではないのです。あのときに手抜いた反動が今やって来ただけなんです。
魔法ではないのです。
単純に原因と結果の法則が作用して、売れるための原因を作り上げなかったから、結果となる売り上げがやってこなかっただけです。
うまく成果が重なってきているときほど、次の瞬間、スランプが来ないように、未来へ繋がる仕事をコツコツと毎日休まず続けることです。
営業が売れない辛い|ゼロになって、フラットに考える
ビジネスの思考法に「ゼロベース」という考え方があります。
現状を一旦忘れて、「ゼロ」になって、考えようというわけです。
しかし、現実のミーティングでは、「ゼロベース」での議論がなされません。
筆者の会社員時代の上司にも、口癖のようにいう人がいました。
ゼロベースの議論が、うまくい出来ない原因は、前例主義から脱出できていないからです。
もう一つの原因は、会社視点・営業マン視点で物事を考えるからです。
ユーザー視点で、考えることになれていないからです。
しかし、商品が売れるか売れないかを決めるのは、営業マンでも会社でもありません。
決めるのは、顧客です。
顧客に受け入れられる商品や営業方法でなければ、買ってもらうことには繋がりません。
「売れない」ということは、「買って貰えない」と言うことなのです。
なぜ、自分は買って貰えないのか、とユーザー目線で、考えて、自己点検をしてみれば、変化しなくてはならないポイントが多数発見出来るはずです。
営業を辞めたいと考える前に、買って貰えるには、自分に何が不足しているかを、考えてみて下さい。
売れる営業マンになるヒントは、そこにあります。
まとめ
営業を辞めたいと思う前に、考えるべき事・行動すべきがあります。
自己点検をしてみて下さい。
古い考え方にとらわれていれば、「売れない世界」から脱することは出来ません。
また、計画を立てても、今日やるべき仕事・今やるべき事が、目標に繋がっていなければ、売れるようになる事もありません。
40年間の経験から解説したヒントが、あなたの気づきになれば幸いです。
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