あなたがもし営業の仕事をしているのなら、この記事で書いている営業のコツが、仕事の役に立つはずです。もし、ベテランならば、営業のコツが心理学にあることに思い当たることがあるかも知れない。
未だ新人営業ならば、顧客を真っ向勝負で説得するのは、いかに大変なことなのかに早く気づいた方がいい。なぜかといえば、顧客を説得する営業は、ベテラン営業ですら難しいからです。40年の営業経験から、コツを紹介します。
営業の最強のコツは心理学にある|説得では顧客は納得しない
説得では顧客は納得しません。
顧客が、商品の性能やサービス内容をきちんと理解することは、かなり困難です。しかし、理解が浅くとも、納得感を感じると、顧客は書類にサインします。
人は購入する物事・サービスについて、全てきちんと理解をして購入しているわけではありません。ただ、「なるほど」と思える納得がいくつかあったから、購入できるのです。
納得は、説得からは絶対に生まれません。
しかし、俗にいう売れない営業は、一生懸命に商品やサービスの内容について、他社との差別性について、説明して、なんとか説得しようとします。
大昔であれば、それでも売れていました。昔の営業マンが優秀だったのではなく、物が不足し、情報も不足の時代だったからです。情報不足だから、営業の熱意を感じ取り、顧客は自分で納得をすることにして、契約したのです。
しかし、今の時代は、ネット環境さえあれば、どんなに田舎に住んでいようと、都会に住んでいようと、得られる情報は同じですし、最新のものです。さらに、物が不足しているなんて、滅多にないことです。
現代の顧客は、不足しているわけではなく、必然性がなくて購入する人たちです。情報も十分にあります。こういう環境の中では、営業にどれだけ熱心に説得されようと、契約書にサインはしません。
自身が納得しなければ、サインはしないのです。ですから、現代の営業が考えるべきことは、いかにしたら顧客が納得しやすくなるのかということのみです。
そのためには、説得するのではなく、顧客心理を考え、顧客の立場になって考えてみることです。そこからしか、営業実績を上げるチャンスはありません。顧客心理を考えることこそが最強の営業のコツなのです。
営業のコツ!顧客心理とは?を考えてなりきること
営業経験40年の間に、様々なツール等が変化進化をしてきました。
しかし、約60年前に出版された営業の本を読む限り、本質的には、営業と顧客との関係性には、大きな変化は起きていません。
営業が、顧客に対して接していく姿勢や考え方については、変化していないのです。
もしかすると、100年前から、人間は進化していないのではないか、
とさえ思えてしまいます。
前述したように、古い営業の本があります。
フランク・ベトガー著の「私はこうして販売外交に成功したか」という本です。
1964年に初版されているビジネス書を読まれると良いです。
元メジャーリーグの野球選手が、故障して野球が続けられなくなります。
そして、野球を止めて、保険の営業マンになり、苦労しながら成功していく様子が描かれています。
この本に書かれている営業の手法や、考え方は、今の時代にも通用する内容なのです。
つまり、営業の原則は今も昔も変わっていない。
この本は60年も前に書かれた本です。
フランク・ベトガーの本には、当然ですが、携帯電話とメールは、当然出てきません。
しかし、それ以外の営業に関する事・顧客に関する事が、現在とは、ほとんど変わらない内容で書いてあることに、驚くと思います。
営業の基本原則は、60年前の書籍の内容と変わりがない事に気づくと思います。
営業のコツは心理学|顧客の心理とは?をなりきって考えること
40年営業の世界にいて、思うことです。
知識や経験・情報、などの重要要素は、確かに存在します。
しかし、顧客との関係性がうまくいかなければ、どの商品であっても買ってもらうことは出来ません。
顧客との関係性、つまり顧客の心理学を考えるということです。
「顧客になりきって考える」ことは、現在の営業マンにとって、全てに通じる万能の営業手法といって良いくらい、営業のコツのベースにあります。
つまり、営業のコツは顧客の心理学にあるということです。
顧客心理学に基づいて、営業していく事が、営業成績をのばしていくことに通じると言うことです。
顧客心理を考えるということは、難しくも感じられますが、最も営業成績をあげる効果のある考え方といえます。
営業として売れたいのなら、顧客の心を可能な限り想像し、際に顧客の立場になりきったつもりになって考えることです。
繰り返しですが、営業のコツは、顧客心理学にあるということです。
営業のコツは心理学|顧客心理学を具体的に考える方法は
顧客の立場になって考えるという事は、頭の中で推理しても良いし、ノートに書いても良いです。
もし、ノートに書く場合は、文章ではなく、単語あるいは短文と図形を使って、書いてみて下さい。
顧客の心を、想像するのです。
その為には、顧客に関する情報を出来るだけ全てはき出してください。
顧客の現在の情報を想定しつつ、顧客の心を、「自分だったら・・・」と、想像をふくらませてみて下さい。
営業目線で、顧客が喜ぶだろうかと考えていたことが、いかにずれていることなのかに気づく可能性があります。
顧客は、常に安ければいいわけではありません。
価格が、下がれば満足するわけでは無いのです。
あなたは、自分自身で、顧客になった時のことを思い出してみてください。
単純に、価格が安いと言う事だけで、もし品質が悪かったりサービス内容が良くなかったりすれば、価格が安くても不満に思うものです。
つまり、1番重要なものは科学では無いのです。
では、何なのか。
顧客人の立場になって考えてみることを続けている内に、いくつかの可能性が見えてくるはずです。
6つの顧客心理考える
顧客の心理学については、過去いろいろ言われていることがあります。
ここでは、営業のコツとしての顧客心理について解説したいと思います。
最近売れた「影響力の武器」と言う著書に基づいて、顧客の心理学について、6つについて深掘りされています。
これらの説明は、嘘のような本当の話です。
実際に試してみてください。
100%まで、この通りになるとは言えないことです。
しかし、実際にやってみるとわかることですが、現実はこのように起きていきます。
1)返報性
2)希少性
3)権威
4)コミットメントと一貫性
5)好意
6)社会的証明
顧客心理|返報性
人は、誰かに何かをしてもらうと、お返しをしようとする心理があります。
この心理を営業に応用するには、顧客より先になにかしてあげることです。
何かを頼まれる前に、顧客のためになることをなにかしてあげることです。
顧客と接している中で、顧客の希望している物事を発見したら、見返りを口にせずに、その希望する何かをしてあげてください。
顧客心理|希少性
人は、希少性にひかれます。
「限定品」や「残りわずか」という言葉が使われている広告を見たことはないでしょうか。
これらの表現は、希少性の法則を生かした広告訴求です。
顧客に対して、希少性をアピールできる場面があれば、その希少性を活かすアプローチをしてみてください。
キーワードは、「限定品」「残りわずか」「何時まで」等などです。
顧客心理|権威
簡単に言えば、「肩書」です。
顧客にとって、権威を感じさせる、肩書・経験・資格などです。
例えば、筆者が持っている宅建士という資格や、営業経験40年という経験が、そうです。
顧客は、権威に信頼を感じるものです。
国家資格を持った者が、その資格の専門分野について、語る時、相手は信頼性を感じるものです。
あなたの業界に、国家資格があるのでしたら、ぜひ取得しておくべきです。
顧客心理|コミットメントと一貫性
人は約束を守ろうとするものです。
小さな約束であれ、アンケートの答えであれ、契約の前の申込みであれ、何かについて、答えたときに、その答えの方向性を守ろうとします。
つまり一貫性を守ろうとする心理があります。
営業の商談では、この一貫性の法則を、応用すると、契約へ近づきます。
顧客心理|好意
自分の好きな人の言うことに、同意する。
逆らわないという性質があります。
ですから、営業は、顧客に好かれる努力をすればいいのです。
身だしなみや髪型・持ち物などを、小綺麗に整える理由がここにあります。
昔から言われる、営業の身だしなみが、実は顧客心理学に基づいていることを知ったら、昔の営業マンはどう思ったことでしょう。
顧客心理|社会的証明
みんながやってることに同調したくなるという顧客心理です。
この性質は、日本人は特に強いかもしれません。
理解が不十分なことでも、みんながその選択をしているのであれば、なにか価値があるに違いないと、考え、自分もその選択をしたくなります。
以上の6つの顧客心理を、活用して、営業に役立ててみてください。
非常に有効な営業のコツです。
営業のコツは心理学|営業目線で顧客のことを考えるのではない事に注意!
営業マンと顧客を取り巻く、環境は、様々なものが年年変化を続けている。
現在2020年においては、営業は、携帯電話とメールで、顧客との面談アポを取る。
アポの時間に訪問し、事前にPCで作っておいたカラーのプレゼン資料も持って、顧客にアプローチをして、結果、なかなか成約まで至らず、苦労をしていないだろうか。
それは、表面的な知識情報のプレゼンだからです。
今も昔も、顧客は変わりません。
いくら巧妙に、説得をしようとしても、顧客本人が納得しない限り、契約書類にハンコを押してくれることはありません。
つまり、営業が狙う方針は、「顧客を説得するのではなく、納得して貰える」事を考え続けることです。
顧客の心理を考えるということです。
顧客の現在の状況の中に、自分の身を置いて「想像」してみて下さい。
当然ながら、顧客の本心にまでは、本物の心理学者でもなければ、近づくことは出来ません。
しかし、状況証拠を積み上げ、その上に、想像することで見えてくるものがあります。
営業テクニックは心理学にある!顧客の立場になりきった時、相手(営業)にされて嫌なこと・嬉しいことを何ですか?
自分が顧客だったら、営業から、どのように接してもらうと嬉しいですか?
どのように、されると嫌な印象を持ちますか。
心理学者ではないから、分からないという方もいるでしょう。
顧客は、自分とは、別の存在ですので、ピタリと的中することは、当然出来ません。
しかし、一次的な段階での心情は、人によっての違いはそれ程多くありません。
私たち営業は、ある日ある場面では、顧客の立場にいるではないですか?
想像することが苦手であれば、それを思い出して下さい。
それが、顧客のみになって考えると言う事です。
心理学に基づいて考えるということにつながります。
自分が客だとしたら、こうされると嬉しい・こうされると嫌な感じがする部分について、想像するか、思い出して下さい。
そこがわかれば、あなたの営業の商談は、間違い無く一歩進みます。
毎日のように、客のたちになっている場面があるはずなのに、覚えていない営業が多いです。
しかし、自分が顧客の時の気持ちを思い出せば、あなたの営業スキルは、それだけで上がります。
営業があなたを訪ねてきたとき、どうされたら嫌なのか、嬉しいのか。
メールを送った時に、どんなメールが返信されたら、嫌なのか、嬉しいのか。
どんな表情で、どんな声の感じで、どんな服装、・・・全部を思い出して下さい。
想像して下さい。
顧客心理学は、営業のコツにあります。
顧客進学から初めて、営業を行うようになれば、営業は最強になります。
自分が顧客なら、営業がどう接してきたら、嫌な感じがしないですか?
どのように、接してきたら、嬉しいと思いますか?
ヒントは、そこです。
まとめ
営業が売れるようになるためには、顧客の心理を考えることに、重要なポイントがあります。
そして、それは日常の中で、忘れてしまっている、自分自身が顧客の立場にいるときに重要なヒントがあります。
営業目線で、顧客のことを考えているのではだめです。
そうではなく、目線を顧客に移して、顧客になったつもりで、考えるのです。
そこにヒントがあります。
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