営業が顧客とのコミュニケーションを取り関係性を築く時に、「雑談力」は必要です。
雑談ができないと、営業のコミュニケーションは難しいです。
「営業の雑談なんてできない」と思っている人には、ハードルが高く感じられるかも知れませんね。
自分は、営業の雑談ができないと思う人へ。
大丈夫です!
あなたは、少し思い違いをしているだけです。
営業には、雑談は必要です。
人間が論理性ではなく、感情で動く生き物である限り、必要なのです。
筆者も「自分は雑談なんてできない」と思っていた人間の一人です。
筆者の営業経験は40年近くになります。
40年の業界経験というと、古く感じる人もいるかも知れませんね。
しかし、人間の本質の仕組み(感情的であること)は、まったく変わっていないので、雑談に関する考え方は、今も昔も変わりません。
世の中の様々な物事は、進化をしていますが、人の感情や心理は不変のものです。
雑談をすれば、もっと楽に営業ができるようになります。
営業の雑談ができない・苦手と思う人!心配無用です。
営業の商談の場面では、雑談があった方が楽に商談できるようになります。
雑談はしない、しなくても営業には何も問題はないという人もいるかもしれません。
しかし、結果的には、商談時間が短くなったり、クレームも減少するという効果もあります。
営業トークのベースには雑談力があります
営業の場面には、営業マンと顧客がいます。
商談とは、営業マンと顧客のコミュニケーションから始まります。
コミュニケーションの原点には、人間の感情や心理があります。
そして、人間は結局「感情の生き物」です。
人間の経済活動の多くが、人間が感情的な生き物であることの上に成立しています。
人間は、感情でモノを買うか買わないかを決めています。
実は、世の中の経済は、人の感情と切ってもきれない関係性があります。
顧客との感情的な関係性を穏やかにするために、雑談は有益なのです。
雑談をすることで、商談場面の緊張した空気を穏やかにすることができます。
例え、営業マンの方に、緊張がないとしても、顧客は決断や慣れない環境の中で、緊張しています。
この緊張を溶かさなければ、厳しい商談になります。
営業においては、一つのミスも許されないような商談になってしまいます。
営業の雑談のネタはどうすれば良いのか
雑談ネタが見つからない・どうすればいい、と考える人もいるようです。
雑談とは、毒にも薬にもならない話です。
例えば、「今日の天気」です。
あるいは、顧客にとって、嬉しい話・喜ばしい話です。
例えば、「元気の良いお子様ですね」です。
雑談ネタは、事前に考えておいても良いですが、商談の場面で、目に入ったもの・耳がとらえた音・肌で感じたもの、などで、十分に雑談ネタになります。
雑談ネタにむかないのは、宗教と政治です。
話の行き先によっては、商談の邪魔になります。
同様な意味では、ひいきの野球球団なども、微妙です。
顧客の中には、強烈なファンの方もいますので、これらのネタは、やめておいた方がいいです。
営業の雑談ができないあなたへ|特に良いことを言わなくても良いのです。
雑談が苦手です、できないです、という人は、何かいいことを言おうと勘違いしているのかもしれません。
それは、真逆です。
雑談のネタがないから・・・
なかなか上手く雑談ができない・・・
それは考えすぎです。
そんな考え方で、雑談ができないというのは、本当に勿体ないです。
そもそも、先にも書いたように、雑談自体の内容には、意味がありません。
それなのに、何かいい話をして、意味を持たせようと考えていませんか。
雑談ができないと考える営業は、そう考える人が多いです。
筆者もそうでした。
ですから、ネタは「天気がいいですね」で良いのです。
雑談の内容自体に、意味はないのですから。
意味がない会話をなぜするのか。
それは、雑談をすることで、緊張をほぐすためです。
営業が緊張していないとしても、顧客は緊張・警戒・不安な気持ちを、必ず持っています。
顧客の感情を少しでも緩めるために、雑談をするのです。
営業ができない、雑談ができない、という人に共通してる人は、
「何を言って良いのか、分からない」
「ネタが無い」
「できない」
「難しい」という声です。
筆者にもそういう時代がありました。
雑談ができない営業でした。
それは、「なにか気の利いた話をしよう」と考えすぎていたからなのです。
あるいは、自分と顧客の共通点を探しすぎかも知れません。
共有する話題・共感する話題は、商談前の雑談としては、むしろ余計です。
そこに深く入っていく可能性があるからです。
雑談ができないと考える人は、ほとんどの場合考えすぎです。
むしろ、他愛のない、意味のない雑談の方が、望ましいです。
営業の雑談とは、言葉の通りです。
ほぼ、意味の無い会話で、良いのです。
「内容の無い話」で良いのです。
ですから、「最近暑い日が続きますね」などという、だからどうしたのか、というような文言でも良いのです。
営業が雑談しないとどうなるのか
では、もし営業が雑談をしないで商談を進めていくとどうなるのか。
もしも、挨拶したあと、「早速ですが・・」と商談に入ることを嫌がる人がいます。
そして、その商談は、笑顔がなく・緊張感たっぷり・固い空気感、になってしまいます。
それでなくとも、顧客にとって、商談の場面は、緊張があるものです。
雑談がないと、その緊張感を高め、顧客の警戒心や抵抗心も高まってしまいます。
この空気感の中で、仮に商談が進んだとしても、一つのミスも許されない感が残ります。
但し、雑談がなじまない場面もあります。
相手から、今日は時間がないといわれている場合は、雑談はむしろNGになる場合があります。
またもう一つの場面は、クロージングの最後に「決断をして貰う一瞬」の場面です。
この場面では、むしろ沈黙が有効です。
営業の雑談「例」
営業の雑談は基本的に、目についたもの、感じたこと、何でもイイです。
基本的には、「毒にも薬にもならない話」がベストです。
先にNGを紹介しておきますと、政治と宗教の話はダメです。
また、自分自身が興味があってもなくても、経験が無いことでも、構いません。
ただし、顧客が関心が無いといけません。
ですので、初対面ならば、「観察すること」です。
営業の雑談ネタ例は、以下の通りです。
・今日の天気や最近の天気 (ほぼ万能です) → 今日は寒いですねえ
・ペットがいたなら、ペットのこと(自分のペットはなしと共有できると最高)
・自分の趣味のものを相手の家や事務所に見つけたモノ
・テレビがついていたら、テレビのこと、ニュースのこと(少し微妙なので、軽く)
・窓から見える景色のこと
・目についた顧客の賞状・写真のこと
営業の雑談ネタの注意点としては、顧客が参加できる物事でなければいけません。
注意点は以下の通りです。
・営業が自分自身のことを話すのは、ダメです。
・顧客と共有できる感覚があるものは良いですが、無くても構いません。相手に話して貰えるように、問いかけるだけです。
・ネタの材料は、顧客側にあるものが中心です。
営業の雑談のコツ
営業の雑談の切り出し方は、比較的唐突です。
自分の実生活を思い出せば分かります。
家族での雑談、友人との会食での雑談、等々。
営業の雑談は、それ自体に、あまり意味の無い話です。
自分のことを思い出すと、割と唐突ではないですか。
あえて、営業のコツとしての雑談を考える場合には、商談に良い影響があるようにしたいとなります。
他愛のない雑談、意味を持たない雑談から、一歩進むのあれば、顧客の感情・心理において、良い作用をおこすことも考えてみます。
飛び込み営業には雑談は必須
飛び込み営業の場合であれば、雑談は必須です。
挨拶をした後は、なるべく早い段階で、顧客宅の中などから、雑談ネタを見つけて、アイスブレイクをすることです。
飛び込み営業は、突然訪問ですので、招かれざる相手なのですから、顧客側には「警戒」しかありません。
話を聞いても害のない相手であることを感じてもらうには、雑談は必須です。
営業の雑談の引き際
顧客によっては、すごくおしゃべりな人もいます。
あまり、話題の引き金となる質問を出し過ぎると、終わらなくなります。
最初の緊張をほぐすのが、目的です。
せいぜい、1分〜2分です。
3分以上は、長過ぎです。
そして、互いの笑顔が同期した瞬間を見計らって、「さて、本日は・・・・」と本題に切り替えれば良いです。
まとめ
営業の雑談ができない。
何て、悩むことはありません。
雑談ができない人。
どうですか?
気楽な感じになりませんか。
とにかく、気の利いた話をしようと、雑談ができない、などと思うことはありませんよ。
きっかけの引き金を引ければ、いいだけです。
顧客が、勝手に喋ってくれることも多いです。
雑談ができないは、考えすぎです。
雑談ができない、何てそんな難しいことはありません。
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